病院の無線LAN

「高速機内Wi-Fiを米連邦航空局(FAA)が承認」というネットニュースが流れていました。 ちょうど1年前の9月1日から日本の航空機での携帯電話利用規制が緩和された事をふと思い出し、1年で進化してきたなという印象です。今回アメリカで承認されたWi-Fiは70MHzの速度だそうです。航空機という環境の中では頑張っているのではないでしょうか・・・。地上ではもっと早い無線LANが飛び交っていますが・・・。

当社のお客様である病院の中で新築や改装工事をされる所では、無線LANを導入するケースが普通になっています。総務省が長年調査を実施した結果では、携帯電話も特段の問題は無しとなって病院内で携帯電話(マナーモード)は容認する所も増えてきています。一番大きな要因は、やはりスマートホンの拡大だと思われます。スマートホンを利用している患者にネットを利用した各種サービスを提供しようという病院が増えてきています。

メールアドレスさえ登録してしまえばピンポイントで診察呼び出しなんて事も最近は実現できます。

病院は、オフィスビルとは異なり、様々な機器や施設に必要な”広さ”が異なりますので、非常に複雑な構造になります。無線LANを利用すれば有線LANの配線を取り回す手間とコストを圧縮することができます。但し、無線ですのできっちりセキュリティ管理が実施されていないと無線LANの乗っ取りや盗聴、ハッキングなどの被害にあうことになります。病院のシステムにもマイナンバーが登録される時がいずれやってきます。そうなると・・・。病院のデータには、本人の氏名年齢、健康保険番号や種別、マイナンバー等々銀行口座と暗証番号以外のほぼすべての個人情報が登録されているデータベースですので、年金番号漏洩どことの騒ぎではすまない事になります。無線LANは非常に便利ですが、過信は禁物です。ご注意ください。技術屋さんの言われる事は最先端ですが、なかなか一般人に分かり易い説明が上手な技術屋さんは少ないです。しっかり聞いて、図に書いて判断する様にしましょう。

無線LANは、電波法上はトランシーバの仲間に分類されるのですが、ここまで無線LANの利用が多くなると、チャンネル不足や、周波数帯不足がでてくるのかもしれませんね。携帯電話の様に・・・。

信越通信局調査研究会の資料 http://www.musenka.com/support/download/medical2.pdf

厚生労働省の資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001mbgw-att/2r9852000001mbwg.pdf

2015年9月1日 | カテゴリー : 医療小ネタ | 投稿者 : webadmin